井口腎泌尿器科

血管外科センター

下肢静脈瘤専門外来を開始いたしました。

下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤は、日常生活の行動を支えてくれる大切な脚の病気です。血管が膨らむだけでなく、痛み、体のだるさ、むくみ、かゆみ、こむら返りなどを誘発させますので日常生活にも支障をきたす場合も多く、早期の治療をお勧めいたします。脚が気になったり、症状が強かったりしたときは、その症状が静脈瘤と関係があるのか?関係があれば、どうしたらよいのか?どのような治療が適切なのか......などについて、ぜひ専門医にご相談ください。

受診希望の方は、電話で予約をお取りの上、受診してください。

医療法人社団 光靖会 北村記念クリニック

TEL:03-6231-5931

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外来に足がかゆく、だんだん色が変わってきて、2年も治らないという70代の女性が来院されました。拝見すると右の内くるぶしからすねの内側が茶褐色に変色して、皮膚が厚くなって、それより膝側のふくらはぎには血管がところどころ飛び出すように隆起していました。 明らかに下肢静脈瘤の所見です。レザー治療を行うと、かゆみはなくなり、色も徐々に改善しました。 このように、下肢静脈瘤も放置しておくと、うっ滞性皮膚炎を起こし色素沈着や潰瘍ができてしまうことがあります。

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1.足特に膝から下に血管が青く浮き出てボコボコしてくる。
2.足に茶褐色の色がついてきてだんだん広がる。
3.くもの巣のように赤く血管が透けて見える。
4.足(ゆびではない部分)の乾燥、かゆみがある。
5.ねている間に足がつる。
6.足がだるく重い。
7.足がむくむ。(靴下のあとがきになる。靴がきつく感じる)
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1.立ちっぱなしなど同じ姿勢の仕事している。
2.出産経験が複数回ある。
3.親類にも同じような人がいる。
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体には心臓から体の隅々まで血液を運ぶ動脈と、体から心臓に血液が戻る静脈という2つがあります。足(下肢)へ運ばれた血液は重力に逆らって心臓まで戻ってこなければなりません。このため静脈には一度心臓の方に流れた血液が足の方に戻らないようにするために逆流防止の弁がついています。この弁の機能が悪くなると、心臓に向かった血液が逆流して足の静脈に血液が溜まってしまいます。壁の薄い静脈は、溜まった血液で風船を膨らますようにコブ(瘤)ができ変形してしまいます。すると、足はいつも余分な血液の袋をつけているようなもので上のような症状を起こしてきます。
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1.ストリッピング手術 2.レーザー血管内焼灼術 3.瘤切除術 4.硬化療法 5.医療用弾性ストッキングによる圧迫療法 6.外部照射レーザー

1.2.3.は外科手術 4は注射 5は履くだけ 6は細くこまかな静脈瘤に有効。 基本は1.2.にて逆流する大元の静脈をなくしてしまうことです。 それに加えて他の治療を組み合わせていくことが多いです。

1.ストリッピング手術 弁が壊れて逆流が起こってしまっている静脈をストリッパーと呼ばれる器具を使い、からだ外に取り除いてしまう(引き抜いてしまう)手術
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2.レーザー血管内焼灼術 弁が壊れて逆流が起こってしまっている静脈を引き抜く代わりに、この静脈の 中にレーザーのファイバーを通し静脈の中側からレーザーで焼灼し閉塞させる 手術 静脈はすじのようになり体内に残りますが、逆流がなくなるので症状が 無くなります。
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3.瘤切除術 皮膚を2-4mmほど切開し、皮膚のすぐ近くのこぶになった(瘤)部分を引き抜き 切除する手術。
4.硬化療法 逆流を起こしている静脈内に硬化剤を注入し、血管の内腔を血栓で閉塞させる 治療。

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医学の進歩で、最近レーザー治療が開始され、マスコミ等でも取り上げられる機会が多くなり、万能の治療と思われて受診され方もいらっしゃいますが、大切なことは、静脈瘤の原因、程度を正しく診断し、適切な治療法を選択していくことです。そのために経験の多い専門医を受診されることをお勧めします。

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井口 靖浩 院長ごあいさつ

心と心の触れ合いを大切に、地域の皆様に信頼されるクリニックをめざしています。
 当クリニックでは、生活習慣病(糖尿病・高血圧症・高脂血症)の 診断、治療、そしてその終末像のひとつである腎不全医療を専門 としております。
 腎不全医療については、慢性腎不全保存期治療から、シャント作成術 などのスムーズかつ的確な透析導入、快適な維持透析を行います。 また、高齢化社会が進むにつれ増加の一途をたどっている尿路悪性 腫瘍(前立腺癌・腎癌・膀胱癌など)や前立腺肥大・尿路結石・ 尿失禁など、泌尿器科疾患全般の早期発見を目的とした医療 体制を整え、その治療を行います。
 地域医療の向上に努めると共に、患者様に安心して医療を受けていた だけるよう、スタッフ一同、安全管理に努め、患者様の意見や希望を 尊重し「最適な医療」を提供できるよう日々努力を重ねてまいります。
 地域の皆様に愛され信頼されるクリニックを目指し「心の触れ合いを 大切にした医療」を心がけてまいります。

井口 靖浩 (いぐち やすひろ)
井口 靖浩 (いぐち やすひろ)
東京女子医大泌尿器科非常勤講師
日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本透析学会専門医